緑内障って、なんの意味だろう?

患者さんが外の景色を見て緑色に見えるわけではありません。患者さんの瞳自身が 外から見られた時、緑色に見える事を意味します。しかし、日本人は茶色の虹彩な ので、緑色には見えません。眼の中のお水が、眼の表面(角膜)へ浸潤し(かなり 高い眼内圧時のみ)、どんより、白く濁って見えます。 ほとんどの場合、眼の表面(角膜)を見ても、異常は分りません。

眼の中のお水って、なんだろう?

眼の中の水晶体(レンズ)に栄養を与えるために、お水(房水という)が眼の中で 生産され、循環されています。

 古くなると眼の外の球結膜(白眼)の血管に流れてきます。 一日盃一杯位の量と言われています。

緑内障になぜなるのだろうか?

お水(房水という)が眼の中で生産され、循環されていますので、何らかの原因で、 お水が滞ると、眼の中に水が溜り、眼が張ってくる、つまり、高い眼内圧(眼圧と 言う)になるのです。この高い眼圧が危険なのです。

高い眼圧はなぜ危険なのでしょうか?

眼の中にあるお水(房水)が沢山溜ると、眼の中の眼内圧が上昇します。 そのために、眼の後ろの網膜にある神経の電線(約150万本)は、頭髪が抜けるように少しづつ 死んで、徐々に視野がせばまり、最後に失明に至るこわい病気です。その原因は機械的な圧迫のためか?、血液循環障害のためか? の2説が考えられています。

自分では緑内障の症状は分るのだろうか?

高年令者で、急に進行する緑内障発作は眼痛が強く、 見えなくなるので、すぐ分かります。しかし、ゆっくり進行型は、初期には自分では分りません。普通、頭重感 肩こり、眼の疲れ等と不定愁訴ですので、なかなかはっきりしません。眼圧が決め 手になりますので、眼科受診の折は眼圧計測の検査をしてもらって下さい。空気が パッと出て、数秒で終り、全く痛みはありません。眼圧数値が16から18mmHgで すと、ほとんど心配ありませんが、それ以上の場合は危険信号です。メガネやコンタクトレンズ使用者は、作成時、眼 圧チェックをしてもらうと良いでしょう。

緑内障になる頻度はどれくらいだろうか?

緑内障は、40歳以上の30人に一人位と20年前に言われておりましたが、 診断能力の上がった今では、17人に1人が緑内障と報告されました。また、日本国民の300万人が未治療と云われております。 眼科受診の折は、眼圧チェックを必ず受けましょう。

緑内障治療の目薬はあるのだろうか?

眼の中のお水(房水)の産生を抑制し、また、お水の排出を促進して、 眼を軟らかくする点眼薬が沢山開発され、大変有効です。緑内障手術も以前に比べて少なくなりました。 大変喜ばしい事です。心配な方は、眼科医院にて眼圧検査をお勧めいたします。

正常眼圧緑内障ってなんだろう?

眼圧が正常範囲値にもかかわらず、緑内障の症状が現れる病気です。 正常値とはなんでしょうか?健康な人の100人中、95人は10から20mmHg の範囲内に あり、これを正常眼圧と言います。なお、平均値は15mmHg 程度と言われてい ます。統計的に眼圧が正常範囲内でも、人により安全かつ健常ではないのです。 眼科医は健常眼圧を推定し、治療のための目標眼圧といたします。 正常眼圧緑内障をひき起こす因子は、色々あります。自覚症状が分かりにくいの で、40歳近くになり老眼を作る時は、眼の検診も兼ねて眼科医を受診する事が 大切です。早め早めの眼科受診が大切です。

ステロイド緑内障ってなんだろう?

緑内障の副作用で起こる緑内障です。ステロイドには、内服薬、外用薬、注射薬、点眼薬と色々あります。 炎症を強く抑えるステロイド薬ほど、緑内障は起こりやすいと言われています。

何故、緑内障になるのでしょうか?

ステロイド点眼液とその受容体が隅角部で結合して、眼外への房水流出が低下し、内眼圧が上昇するためといわれています。

いつごろ、こんな事が分かったのでしょうか?

1954年に、ステロイド点眼薬を使用していると、眼圧が上昇し、開放隅角緑内障(ステロイド緑内障)が起こると、 フランソワにより始めて報告されたのです。

それから、1965年、ステロイド点眼薬を1日4回、6週間点眼の場合、最終眼圧が 31mmHgより大きく上昇したもの、実は6%と高率であったとベッカーは報告しました。つまり、ステロイド点眼薬を、 むやみに、長期に継続すれば、失明にいたる重篤な病気に至ると、はっきり証明されたのです。それから50年もたった現在では、 眼科医が眼圧をチェックすれば、ステロイド点眼による緑内障を見逃すことは皆無です。

また、平賀によると、ステロイド静脈内 注射の場合、小児35名中、20mmHgの高眼圧が半数弱あったと言います。ステロイド注射の場合にも注意が必要でしょう。 では、ステロイド内服の場合はどうでしょうか? 

つい最近の永山報告によりますと、1日2.5から20mgのプレドニン内服 11年間で、172名中、緑内障症例は6名、3.4%であったと言います。

塩瀬の全国疫学調査によると、緑内障の一般的発生率は 1.95%であり、これよりわずか1.5%高いのみであったと言います。この程度の内服量では、眼圧に及ぼす影響は少ないと 結論しています。しかし、眼科医のチェックは必要なのです。また、瞼のまわりに塗布するステロイド外用薬も、やはり、長期使用 例は危険です。

とにかく、ステロイド薬使用時には、眼科医の眼圧チェックが大切と、お分かりいただけと思います。